教習指導員を辞めたい!経験を活かして就ける転職先はある?
- 2022.07.28
- 運転免許豆知識
難しい「指定自動車教習所指導員試験」を合格し、教習指導員として責任感を持って働いている方の中にも、職場環境や人間関係、教習指導員としての将来性などへの不安から、「辞めたい」と思ってしまう方もいらっしゃると思います。
教習指導員の経験を活かして転職をしたいと思った場合、どのような転職先が良いのでしょうか。
本記事では、教習指導員が辞めたい主な理由や、転職を考えた時に考えるべき点、経験を活かして就けるおすすめの転職先について解説していきます。
教習指導員を辞めたいと思う主な理由は「待遇」や「職場環境」「人間関係」「将来性への不安」
教習指導員を辞めたいと思う理由は人それぞれ細かく違うと思いますが、主に次のような理由で辞めたいと思う方が多いです。
- 給料に不満
- 人間関係がしんどい
- 忙しすぎる
- 業務の幅が広すぎる
- 先生業なのでストレスが多い
- 責任が重い
- 教習指導員の将来性に不安
- 体調不良
確かに、「責任が重い」「先生業なのでストレスが多い」など、教習指導員の仕事自体に向いていないと感じて「辞めたい」と感じる場合には、教習指導員を辞めて他の職種への転職を考えるのは良いと思います。
しかし、上記にあげた「辞めたい理由」の中でも、教習指導員を辞めたいと思う方の大半は、「待遇」や「職場環境」「人間関係」「将来性への不安」など、「教習指導員の仕事自体は好きだけど、それ以外の原因で辞めたい」というものがほとんどなのです。
実際に教習指導員の将来性ってどうなの?
教習指導員を不安にさせる主な原因が、少子化です。
基本的に、自動車教習所の教習生の客層として一番多いのが、高校生や大学生ですから、「少子化」の影響により、入校者数が減ってしまっている自動車教習所もあるのが実情です。
実際に、「新規免許交付件数」の推移は、2000年ごろには年間160万件程度だったものが、20年後には年間110万件程度に減ってしまっています。
入校者数が減った分を補填するために、「企業への運転講習」「ペーパードライバー講習」など、他の新規業務開拓などを行っている自動車学校もあるので、「教習指導員という仕事自体に将来性がないのでは」と感じる方も多いようです。
しかし、教習指導員自体の仕事がこれから先数十年で無くなることはまずありません。なぜなら、「車に乗る」という需要自体はそう簡単になくならないためです。
例えば、今現在若者の車離れが進んでいると言われていますが、車を保有する人が減ったとしても、それは車を個人ではなくカーシェアなど共同で保有するようになったり、レンタカーというサービスを利用するというだけであって、「車に乗る」という需要は存在し続けます。
また、ネット宅配サービスが個人事業を含め増えたことにより、以前に比べて車に乗る需要は増えています。
少子化によって「単純に子どもの数が減ったから、免許を取る人が減ったから教習指導員の将来性がない」と安易に考えるのは、実は間違っています。
従来の業務内容などではないかもしれませんが、形を変えながら、残り続ける、将来性が高い業界なのです。むしろ少子化だから、と辞めていく教習指導員が多いからこそ、教習指導員一人ひとりの価値が上がっていくという事も十分に考えられます。
また、それを足掛かりに個人で教習サービスを提供したり、教習所を開くなども以前に比べてやりやすくなってきている世の中なので、要は捉え方次第なのです。
教習指導員経験を活かして働ける転職先例
教習指導員として培ってきた指導スキルや接客スキル、また国家資格ホルダーという社会的地位はさまざまな職業で活かすことができます。
他の自動車学校
前述した通り、教習指導員を辞めたいと思う理由のほとんどは、「教習指導員の仕事自体は好きだけど、それ以外の原因で辞めたい」というものです。
そのため、給料が低い、人間関係がしんどい、忙しすぎる、業務の幅が広い、体調不良などはすべて教習指導員の仕事自体がダメな訳ではなく、今働いている自動車教習所がダメだったり、自分に合っていないだけのことがほとんどなのです。
教習指導員のスキルを一番活かせるのは、自動車学校です。教習指導員を辞めたいと思ったら、まずは他の自動車学校への転職で、今の現状が改善しないかどうかを検討してみるべきです!
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バスやトラック、タクシーの運転手
教習指導員のドライビングスキルや資格は運転手系の仕事には大いに活かすことができます。
教習指導員は安全意識も高く、交通ルールにも詳しく、運転技能も高いため、雇用主側にとっても有用な人材として雇用されやすいと言えるでしょう。
個人事業(マンツーマン技能講習)
教習指導員として個人事業で、教習サービスを提供するという事も今の世の中では可能です。
ただし、教習場のような場所は使えないので、すでに免許を持っているペーパードライバーに路上で運転を教えたり、シニアに運転を教えたり、仮免許取得中の方に運転を教えたり、サービス対象者は「すでに免許・仮免許を持っている人」に限られます。
まず顧客獲得を自分自身でしなければならなかったり、自動車学校と違って責任をすべて自分で負わなければならないので、大変ですが、その分うまくいけば収入は増えるでしょう。
その他カーディーラーやテストドライバーなど
その他、教習指導員の経験を活かして「教習所」を開いたり、車の知識を活かしてカーディーラーで働いたり、運転技能を活かしてカーメーカーのテストドライバーとして働いたり、培ったスキルはあらゆる職業で活かすことができます。
教習指導員経験を活かして働ける転職先は多いが、まずは他の自動車学校への転職を考えてみよう!
教習指導員として培ったスキルを活かせる職種はたくさんありますが、やはり、教習指導員のスキルを一番活かすことができるのは、やはり自動車教習所です。
そのため、「給料」などの待遇面や、「職場環境」「人間関係」などが辞めたいと思う理由であって教習指導員という仕事自体は好きなのであれば、まず第一歩として、より自分のニーズに近い自動車教習所への転職を考えてみるのがおすすめです。
例えば、「入校者数現象の補填のために色々模索していて、業務の幅が増えて忙しすぎる」というのが辞めたい直接の理由であれば、もう既にそういった模索段階は終わり、サービスを安定して提供している自動車教習所を探して転職すれば良いだけです。
「給料が低い」「残業代が出ない」など待遇の悪さが、直接の悩みであれば、そういった条件の揃った自動車教習所に転職すれば良いだけです。
特に「人間関係」などは、職場を変える事で改善します。
このように、もし「教習指導員としての仕事は好きなんだけど・・・辞めたい」と思うのであれば、まずは教習指導員として自分が思った条件に近い自動車学校を探してみることから始めてみてはいかがでしょうか。
他の職種への転職を考えるのは、それを行った後からでも遅くないはずです。
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