免許証紛失時の再発行手続きガイド
- 2025.02.04
- 運転免許豆知識
免許証は、ドライバーが運転するための公的な資格証であると同時に、身分証明としても広く利用される大切な書類です。
しかし、紛失や盗難などで免許証を失うと、ただ運転ができなくなるだけでなく、個人情報が悪用されるリスクも高まります。
そこで本記事では、免許証紛失時に最初に行うべきことや再発行手続きの詳細、紛失を放置するリスクなどをまとめて解説します。
運転免許証をなくしてしまった場合でも慌てず適切な手順で再発行を行い、リスクを最小限に抑えていきましょう。
免許を紛失したらまずやるべき3つのこと
免許証を紛失したら、まず以下の3つのことを行います。
- 警察に遺失物届を提出する
- 信用機関に連絡する
- 運転免許センターか警察署で免許証の再発行をする
盗難で紛失してしまった場合など、悪用を避けるためにも速やかに対応しましょう。
【1】警察に遺失物届を提出する
免許証を紛失または盗難に遭った場合、まずは最寄りの警察署や交番で「遺失物届」を提出しましょう。
もしも盗難の可能性があるなら「被害届」を出す必要がある場合もあります。
遺失物届を出すことで、警察が免許証の発見に協力してくれると同時に、万が一第三者に不正利用された際にも対応がスムーズになる可能性があります。
必ず紛失・盗難の状況を正確に伝えて、手続きを済ませておきましょう。
【2】信用情報機関に連絡する
免許証は、クレジットカードや携帯電話の契約時など、個人の本人確認書類として幅広く活用されます。
紛失や盗難により免許証の情報が他人に悪用されると、勝手にカードを作られたりローンを組まれたりと、深刻なトラブルに巻き込まれる可能性があります。
そこで、免許証をなくしたら早めに信用情報機関へ連絡し、注意喚起をしておくことが大切です。
日本には以下の信用情報機関があります。
- CIC(株式会社シー・アイ・シー)
- JICC(日本信用情報機構)
- KSC(全国銀行個人信用情報センター)
信用情報機関に紛失の事実を伝え、本人申告を依頼しましょう。
本人申告とは自分に関する特定の状況や注意喚起を登録することです。
不正利用やトラブルを未然に防ぐことができます。
【3】運転免許センターか警察署で免許証の再発行をする
警察に遺失物届を提出し、信用情報機関に連絡したあと、運転免許センターまたは指定の警察署で再発行手続きを行います。
免許を再発行しなければ、運転時に「免許不携帯」の状態になり交通違反となります。
日常生活や仕事で運転が必要な方はもちろん、身分証明としての利用もできなくなるので、速やかに再交付を受けるようにしましょう。
免許証の再発行手続きガイド
免許証の再発行手続きは以下のステップで行います。
- STEP1: 運転免許センターまたは警察署に必要書類を持って行く
- STEP2:申請書類を記載、手続きをする
- STEP3:暗証番号を設定する
- STEP4:免許証の写真を撮影する
- STEP6:再発行
手続きする場所によって手順が異なることもあります。
では、再発行はどのような場所で行うことができるのでしょうか。
所要時間や必要な書類と併せて見ていきましょう。
免許証を再発行できる場所
免許証の再交付手続きは、主に各都道府県の運転免許センターで行います。
警察署でも手続きが可能ですが、再交付を実施している場所としていない場所があるので調べてから行くようにしましょう。
また、警察署で申請した場合は即日交付されず、後日受け取りになるケースがほとんどなので、急ぎの場合は免許センターへ行くのがおすすめです。
以下は東京近郊の運転免許センターの一覧と対応時間です。
都道府県 | 場所 | 対応時間 |
---|---|---|
東京都 | 府中運転免許試験場 鮫洲運転免許試験場 江東運転免許試験場 |
月曜日~金曜日 8:30~16:00 |
神奈川県 | 運転免許センター | 月曜日~金曜日 8:30~11:00、13:00~15:30 |
千葉県 | 千葉運転免許センター | 月曜日~金曜日 9:00~16:00 |
埼玉県 | 運転免許センター | 月曜日~金曜日 9:00~11:30、13:00~16:15 |
免許証の再発行にかかる時間
免許証の再発行にかかる時間は以下の通りです。
- 運転免許センター:1~2時間
- 警察署:2~3週間
運転免許センターで免許証の再発行をした場合、その日のうちに免許証を受け取ることができます。
警察署の場合、2~3週間後に再度警察署を訪れなければならないため、すぐに発行してもらいたい方は運転免許センターで発行してもらうようにしましょう。
免許証の再発行に必要なもの・書類
免許証の再発行には以下のもの・書類が必要になります。
- 運転免許証再交付申請書
- 申請書貼付用写真
- 身分を証明できるもの
- 手数料
- 暗証番号
- 運転免許証紛失・盗難てん末書
- 現有の運転免許証
- 外国籍の方
- 詳しく解説していきます。
それぞれの詳細は以下の通りです。
運転免許証再交付申請書
免許センターや警察署の窓口で受け取り、必要事項を記入します。
申請書貼付用写真
縦3cm×横2.4cmの証明写真が必要です(撮影6か月以内のもの)。
免許センターによってはスピード写真機があるので、申請当日に撮影することができます。
身分を証明できるもの
免許証を紛失している以上、別の公的機関が発行した身分証明書が必要になります。
以下のものは1枚で身分を証明できます。
- マイナンバーカード
- パストート
- 住民基本台帳カード
- 在留カード
- 障害者手帳
以下のものを使用する場合、異なるものを2枚用意してください。
- 住民票
- 保険証
- 年金手帳
- 預金通帳やキャッシュカード
- クレジットカード
- 納税通知書
- 公共料金(電気、ガス、水道、電話等)の請求書
手数料
再発行には手数料2,250円が必要になります。
申請する場所によって現金またはキャッシュレスなど、支払方法が異なるため、事前に確認して用意しましょう。
暗証番号
免許証にはICチップが内蔵されているため、2組の暗証番号(4桁×2種)を設定します。
その場で考えるよりも、事前に準備していく方がスムーズです。
運転免許証紛失・盗難てん末書
運転免許センターによって必要になる場合があります。
用紙は運転免許センター・警察署に置いてあるため、記入して提出します。
遺失届や被害届等をすでに出している場合は、受理番号が確認できるもの(届出の控え、自分で書いたメモ、写真など)も持っていきましょう。
手元にある運転免許証
汚れたり破損してしまったりして再発行する場合、今持っている免許証も持参してください。
外国籍の方
在留資格を確認できる書類(在留カード、特別永住者証明書、住民票)を提示する必要があります。
免許証の紛失を放置してしまうと起きること
免許証の紛失を放置すると以下のようなことが起こります。
- 運転すると免許証不携帯になる
- 免許証が悪用されるリスクが高まる
詳しい内容や注意点を詳しく見ていきましょう。
<1>運転すると道交法違反になる
免許証を紛失してそのまま運転を続けると、道路交通法上の「免許不携帯」にあたるため反則金3,000円が科されます。
特に注意したいのが、免許証を紛失したままにして有効期限が切れてしまった場合です。
無免許運転になるため、違反点数25点で一発取り消しになり、3年以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられます。
仕事や日常生活で車を使う方はもちろん、たまにしか運転をしない方も注意が必要です。
<2>免許証が悪用されるリスクが高まる
免許証は、クレジットカードの申し込みや携帯電話の契約、銀行口座開設など、さまざまな場面で本人確認書類として利用されます。
紛失した免許証を第三者が拾い、紛失者名義で悪用する可能性は決して低くありません。
「知らないうちに銀行口座を作られて詐欺に利用されていた」などということが起こる危険性があるため、犯罪に巻き込まれないためにも、紛失したらすぐにしかるべき手続きを取りましょう。
免許証の再発行に関するよくある質問
免許証の再発行に関してよくある質問をまとめました。
免許証の再発行手続きは代理人でできる?
免許証の再発行は、代理人ではできません。
住所変更などは代理人が行えますが、再交付はできないため注意が必要です。
必ず本人が行ってください。
再発行後に古い免許証が見つかった場合はどうする?
場合によっては、免許を再発行した後に無くした免許証が見つかる事もあるでしょう。
その場合、古い免許証は警察署や運転免許センターに返納してください。
免許証の再発行と更新手続きは同時にできる?
免許証の再発行と更新手続きは同時に行うことができます。
更新講習と適性検査、写真撮影等を行うため、1~2時間程度かかります。
時間に余裕を持って行きましょう。
必要書類は以下の通りです。
- 本人確認書類
- 申請用写真
- 更新連絡ハガキ
- 手数料3,000円~3,850円(講習内容によって異なる)
運転免許証を無くしたら速やかに再発行しよう!
免許証の紛失は、想像以上に大きなリスクを伴います。
運転に支障が出るのはもちろん、身分証明書としての信用を損なう可能性も高いです。
紛失に気づいたら、まずは警察へ連絡し信用情報機関へ注意喚起を行い、そのうえで速やかに再発行手続きを進めることが肝心です。
必要書類を準備し、免許センターや警察署を訪れて再交付を完了させましょう。
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