車の維持費ってどのくらいかかるの?安く抑えるための重要ポイントも解説。
- 2022.04.24
- 運転免許豆知識
自動車を購入すると、購入時の初期費用だけでなく、安全に車に乗り続けるための「維持費」がかかります。
この維持費にはどのようなものがあり、また年間でどれくらいの金額になるのでしょうか。
この記事では、車の維持費の内訳や、維持費を安く抑えるためのポイントをお伝えしていきます。
車の年間維持費
車を所有すると、必ず維持費がかかります。
車の維持費には、大きく分けて「税金」「保険料」「メンテナンス費用」「走行費用」「駐車場代」の5つがあります。
ここでは、それぞれの費用について詳しく見ていきます。
【1】車にかかる税金
税金には、毎年5月頃に支払う「自動車税」と、車検の時に次の車検までの2年分をまとめて支払う「自動車重量税」があります。
<1>自動車税
「自動車税(種別割)」は、毎年4月1日時点で車を所有していると発生する税金です。
自動車税は車種や排気量、用途、使用年数により納税額が異なり、基本的には、排気量が大きければ大きいほど高くなります。
具体的な金額は、車の排気量の0.5リッター刻みで金額が設定され、普通自動車の場合は、30,000円から100,000万円程度、軽自動車の場合は重さにかかわらず定額で、10,800円です。
2019年5月1日以降は、エコカー減税が導入され、エコカーは免税となり、グリーン化特例も適用されます。
<2>自動車重量税
「自動車重量税」は自動車の重さで決まる税金で、自家用車の新規登録時と、車検のタイミングで有効期間分をまとめて支払います。
自動車重量税は車の重さ0.5tごとに課税される仕組みになっていますが、軽自動車の場合は、車両の重さに関わらず定額です。
13年以上、18年以上の経過のタイミングで税額が上がります。
こちらもエコカー免税や本則税率による減税、車の使用年数による減税などの措置があります。
【2】車にかかる保険料
自動車を購入したら、自動車保険への加入が必要です。
法律で全ての車所有者に加入が義務付けられている「自賠責保険」と、自分の意思で加入する「任意保険」があります。
<1>自賠責保険
自賠責保険料は法律で金額が決められており、車検の際に次回の車検までの分をまとめて支払います。
自賠責保険料は、2年間で普通自動車が20,010円、軽自動車が19,730円です。(※2021年1月15日現在)
自賠責保険は、事故を起こした場合に、相手への慰謝料や治療費などの損害に対しては補償されますが、自分の怪我や相手の自動車に対しては補償されません。
<2>任意保険
「任意保険」は、その名前の通り加入は義務ではなく、それぞれが任意で加入する自動車保険です。
ただし、現状は多くの車所有者が加入を推奨されています。
自賠責保険ではカバーしきれない交通事故に発展した場合、保険金や賠償金の支払いを補償してくれるからです。
また、対人事故だけではなく、対物や自分の車両補償もおこなえるという特徴もあります。
任意保険は、保険会社や契約する車種、補償内容、運転者の年齢などによって大きく変わります。
【3】車のメンテナンス費用
メンテナンス費用には、「車検代・法定点検代」「修理代」「消耗品の交換費用」が含まれます。
<1>車検代・法定点検代
車検は「道路運送車両法」によって義務付けられた法廷検査のため、新車購入から3年後、その後は2年ごとに受ける義務があります。
法定点検とは、車検と車検の間の時期に行う点検のことです。
費用は車種や車の状態、車検を受ける場所によっても変わります。
<2>修理代
車の維持費において、修理費用は特に大きな割合を占めることになります。
交通事故を起こしていなくても、バックミラーやエアコン、パワーウィンドウなどは日常的に動かすため、修理の頻度も上がりやすいのです。
修理費用はパーツと程度によって大きく変わるでしょう。
<3>消耗品の交換費用
エンジンオイルやオイルフィルター、バッテリー、タイヤなどの消耗品の交換費用もかかります。
エンジンオイルは、一年サイクルでの交換か、10,000km走行での交換が目安とされ、1回に2,000~4,000円くらいです。
バッテリー交換では、5,000~20,000円くらいが目安となります。
また、タイヤも走行しているうちに摩耗するため、定期的に交換する必要があります。
こちらは、車の大きさや、タイヤの発売元やグレードによって大きく変わってきます。
【4】車の走行費用
走行費用には、ガソリン代、高速道路料金、コインパーキング代などが含まれます。
ガソリン代は、車に乗ったら乗った分だけ発生する費用なので、維持費の中でも割合が高いでしょう。
車種や走行距離、その時々の相場によっても大きく変わってくるところです。
【5】車の駐車場代
車を所有する時には、必ず駐車場が必要です。
自宅の敷地に置ける人以外は、毎月コンスタントにかかる費用と言えるでしょう。
これは、地域や住宅環境によって、かなり差が出てきます。
自動車年間維持費の目安
以下は、軽自動車と普通自動車で、年間維持費の目安を比較して表にしたものです。
価格はあくまで初年度の参考価格であり、駐車場は東京近郊を想定しています。
任意保険料は、条件によって幅が大きく平均額を出せないので、単なる一例です。
車種 | 軽自動車 N-BOX (重量890kg、総排気量660cc)想定 |
普通自動車 アクア (重量1100kg、総排気量1496cc)想定 |
---|---|---|
自動車税(種別割) | 10,800円/年 | 30,500円/年 |
自動車重量税 | 9,900円/3年 | 36,900円/3年 |
自賠責保険 | 19,730円/2年 | 20,010円/2年 |
車検代※法定点検含む | 70,000円~ | 100,000円~ |
消耗品等 | 30,000円程度 | 50,000円程度 |
駐車場代 | 200,000円/年 | 200,000円/年 |
ガソリン代 | 48,150円/年 | 34,210円/年 |
任意保険料 | 45,000円/年 | 75,000円/年 |
合計 | 434,990円 | 548,160円 |
出典:コスモMyカーリース
維持費を安く抑えるための7つのポイント
年間を通してみると、意外とかかっている維持費。
どうしたら節約できるのか、そのポイントを7つお伝えします。
ポイント1.維持費の安い車を購入する
普通自動車よりも軽自動車の方が維持費が全体的に安く、普通車でもエコカー減税の対象となる車を選ぶと、税金の減免措置が受けられます。
また、燃費の良い車であれば、ガソリン代を安く抑えることができます。
ポイント2.現金で購入する、または低金利のマイカーローンを組む
維持費に加えてローンの返済金があると、かなりの負担になります。
そのため、可能であれば現金で購入したり、ローンを組む場合もできるだけ低金利の金融機関を選びましょう。
また、現金一括購入ができなくても、一部を現金で支払うことで、その後の負担や利息の支払いを減らすことができます。
ポイント3.定期的にメンテナンスを行う
メンテナンスを怠ると、重要な部品の寿命を縮めたり故障が起きやすくなったりします。
そのため、大きな故障による修理代を抑えるためには、定期的にメンテナンスを行う必要があります。
まずは洗車と同時に車の状態もこまめにチェックするようにしましょう。
大きな故障の防止と安全につながるだけでなく、結果、車検代が安くなり節約できる可能性もあるためです。
ワイパーやタイヤ、エアコンフィルター、ウィンドウォッシャー、バッテリー、エンジンオイルなど、定期的に交換が必要な部品のチェックも忘れないようにしましょう。
ポイント4.任意保険の契約内容を見直す
任意保険は補償内容によって保険料が高くなったり安くなったりします。
そのため、不要な補償内容があれば契約から外すことで保険料を節約できます。
また、代理店でなくダイレクト型の保険を選択することで、大きく節約できる場合もあります。
ポイント5.車検や点検は安い業者で受ける
車検や点検をどこで受けるかでも、相当費用が変わってきます。
一般的にディーラーでの車検は高くなり、自動車修理業者などでは安くなります。
いくつかの業者を比較して、安くても信頼できるところで受けましょう。
ポイント6.古い車は乗り換えを検討する
古い車は燃費も悪くなり、自動車税も上乗せされていきます。
修理代や部品の交換代もかかり、維持費は年々アップしてしまうので、特に13年以上乗っている場合には、乗り換えを検討した方がいいでしょう。
ポイント7.車を手放してカーリースを使う
日常的にそんなに車を使わないなら、思い切ってマイカーを手放し、カーリースやカーシェアリングを利用するのも1つの選択肢です。
カーリースの月々の支払額には、車両本体価格のほか、各種税金、車検基本料、自賠責保険料など車にかかる維持費が諸々含まれています。
契約内容によっては、消耗品などの交換がパックになっているオプションもあるので、そういったサービスを利用すれば、より管理が楽に、節約へとつなげられるでしょう。
車を購入する場合には維持費も算出して検討しよう!
車は購入する時だけでなく、日常的な維持費もかなりかかるものです。
したがって、車を購入する場合には、維持費もしっかり算出した上で、予算を組みましょう。
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