技能教習のみきわめって何をするの?落ちることはある?
- 2022.11.18
- 運転免許豆知識
技能教習のみきわめは修了試験や卒業検定前に必ず受ける必要があり、クリアしなければ自動車教習所を卒業することができません。
みきわめは試験ではないものの、合格できなかった場合は追加教習を受ける必要があります。
みきわめに合格するためには、これまでの技能教習の中で習ったルールを守って運転することが大切です。
この記事では、みきわめではどのようなことをするのか、落ちることはあるのかなど、みきわめに関する詳しい情報を解説いたします。
技能教習のみきわめとは?
技能教習の「みきわめ」とは、試験とは違って、教習の一時限ですが、今までに技能教習で学んだ運転技量を確認するために行う、いわば「教習効果の確認」です。
第一段階では、今までの所内教習で学んできたことがしっかり身についているかを確認し、次の路上教習の段階に進んでも問題ないかどうかを判断します。
第二段階では、卒業して実際に一般道路を一人で運転しても大丈夫かどうかを確認するために行います。
みきわめは試験ではないとはいえ、ここで「良好」と判定されなければ、次の段階へ進むことはできません。
したがって、内容や注意点をしっかり把握して、準備万端で臨む必要があります。
みきわめのタイミング〜第一段階では修了検定の前、第二段階では卒業検定の前に行う〜
第一段階では、修了検定(仮免試験)の前の効果測定後に受けます。
第二段階では、卒業検定(卒検)の前の効果測定後に受けることになります。
つまり、どちらもその段階の学科教習をすべて終了して、効果測定に合格していないと受けられないというわけです。
もちろん、その段階の技能教習もすべて修了している必要があります。
技能教習のみきわめに落ちることはある?
技能教習のみきわめの合否は、試験と違って点数制ではなく、「良好」と「不良」の判定のみとなっています。
第一段階と第二段階で、それぞれの段階に応じてチェック項目(判断基準)が決まっており、すべてにおいて問題がなければ、「良好」となります。
したがって、それぞれのチェック項目に引っかかってしまえば、「不良」と判断され、落ちることになるのです。
みきわめは加点方式ではなく、減点方式で行われるため、1~2回のちょっとしたミスであれば、落ちることはまずありません。
しかし、何回もミスを繰り返したり、大きなミスをしてしまうと、落ちることもあります。
そうした時に、「不良」と判断された項目があると、その項目の追加教習が行われることになります。
追加教習は基本的に別料金がかかる
みきわめに落ちてしまって、追加教習を受けることになると、別料金がかかることがあります。
教習所によっては、追加教習の数時間分が教習費用に含まれている場合(「安心パック」など)もありますが、たいていのところは、追加で別料金を払うことになります。
追加教習の料金は、一般的に1時限3,500円~5,000円くらいです。
しかし、さらにもう一度みきわめを受ける必要がありますので、実際には2時限分以上の料金がかかります。
つまり、一度みきわめに落ちてしまうと、最低でも7,000円~10,000円くらいはかかると思った方がいいでしょう。
みきわめって何をするの?内容は?
第一段階のみきわめでは、主に「運転操作の正確さ」「ルールに従っての走行の正確さ」を重点的に見られます。
第一段階のみきわめの目的は、「交通の状況に対する認知・判断、他の車両への気配りをしながら交通法規に則って運転できるか」を見ることです。
したがって、まず車に乗るところから注目されます。
車の乗り降りや運転姿勢、運転装置の取り扱い、発進と停止など、基礎の基礎から厳しくチェックされるのです。
一方、第二段階のみきわめでは、主に「状況判断」「安全運転」が重視されます。
第二段階でのみきわめの目的は、「交通法規に則り、道路や交通状況に合わせた安全で円滑な運転を、自主的に行えるか」を見ることです。
実際の路上では、突発的なことが起こり得ますので、その際に、自分で状況判断して、より安全な走行ができるかどうかをチェックされるのです。
第二段階のみきわめを通過して、その後の卒業検定に合格すれば、もう練習はできなくなり、一人で一般道路を走行することになるため、第二段階のみきわめは、第一段階よりも厳しくなります。
第一段階のみきわめの内容
第一段階のみきわめの内容は、以下の通りです。
- 車の乗り降りと運転姿勢
- 運転装置の取り扱い
- 発進・停止
- 速度調整・走行位置
- 目標に合わせた停止
- 坂道発進
- 後退
- クランク
- S字
- 進路変更
- 障害物対応
- 標識・標示・信号に従った運転
- 交差点の通行
- 踏切の通過
- 急加速・急発進の措置
基本的な運転技術となりますので、しっかり反復練習しておきましょう。
また、第一段階のコースは、所内でいつも走っているコースなので、特に覚える必要はなく、教官に指示されたとおりに走れば、問題ありません。
第二段階のみきわめの内容
第二段階のみきわめの内容は、以下の通りです。
- 方向転換・縦列駐車(所内)
- 路上運転(交差点での右左折、進路変更、幅寄せ、駐車、歩行者への目配りなど)
- 実際の標識・標示・信号などに従った運転
- 坂道発進、踏切など(状況に応じて)
- 自主経路
第二段階では、路上を走る上での基本的な運転技術と、駐車が主な内容になります。
検定コースは、当日の朝に発表されますが、検定員も指示してくれるので、丸暗記する必要はありません。
また、走るコースを間違えても、減点対象にはならず、また正しいコースに戻って走ればOKです。
ここは気をつけて!不良判定をもらいやすい4つのポイント
みきわめで最も注意して見られるのは、「安全運転ができているかどうか」です。
そのため、安全運転に反している運転、重大な事故や違反につながるような運転は、一発で不良判定をもらいやすいと言えます。
特に、第二段階の路上では、しっかりとした安全確認が必須です。
運転技術だけでなく、常に安全運転を心がけるようにしましょう。
ポイント1:速度違反をする(速すぎる・遅すぎる)
制限速度を大幅に超えての運転はもちろん危険ですので、不良判定になりますが、逆に、慎重になり過ぎて、遅すぎる速度で運転するのも不良判定になります。
第二段階のみきわめでは、遅すぎる速度違反で減点される方が圧倒的に多いのです。
ノロノロ運転は、他の車の迷惑になりますし、交通の流れに合わせられないということでもあります。
検定員に何度指摘されても、速度を上げられない場合は、不良判定ということになるでしょう。
制限速度を超えても、少しくらいなら不良判定にはなりませんので、怖がらずにスピードを上げるようにしましょう。
ポイント2:安全確認を怠る
安全確認は、第二段階のみきわめで一番重要とも言える項目です。
右折時に対向車がいないかどうか、左折時に巻き込み確認をしているかどうか、追い越ししようとしている車がいないかどうか、横断歩道に歩行者がいないかどうか、路上駐車している車両の向こうに歩行者がいないかどうか、など、安全確認をするポイントはたくさんあります。
特に、進路変更や右左折時の「ルームミラー→ドアミラー→目視」は忘れないようにしましょう。
目視は、しっかり顔を向けて行わないと、していないと思われがちです。
大げさなくらいに首を傾けて、検定員に目視していることをアピールするといいでしょう。
ポイント3:停止位置を守れない
「停止位置を守れない」のは、不良判定の代表的な行動の一つです。
「止まれ」という標識での一時停止や、交差点や踏切前での一時停止などで、ブレーキを踏むのが遅くなり、停止線を越えてしまうと、減点対象になり、不良判定をもらいやすくなります。
ただし、あまり手前で止まってしまうのも、他の車の迷惑になりますので、停止線がフロントガラスから見えなくなるくらいのタイミングで止まるようにしましょう。
ポイント4:歩行者保護を怠る
路上では、歩行者の保護が最も重要なポイントです。
特に、横断歩道を渡っている、或いは渡ろうとしている歩行者がいる場合は、必ず気づいて停止しなければなりません。
また、路上駐車している車やバス、路面電車の前後や、公園などから飛び出してくる歩行者がいないかどうか、なども気をつけてチェックしましょう。
人身事故は、運転において絶対に避けなければならない最大の危険です。
歩行者保護を怠った場合、一発で不良判定をもらいますので、くれぐれも注意しましょう。
https://www.takanodai-ds.jp/blog/carlife/hokosyahogo/
みきわめはこれまでの教習の効果を確かめるもの!ルールを守って運転していれば受かる!
ここまで、みきわめとはどんなものか、その目的や内容をお伝えしてきました。
先述したように、みきわめは試験ではなく、これまでの教習の効果を確認するためのものなので、今までしっかりと教習を受けてきた人には、そんなに難しいものではありません。
したがって、極度に緊張しすぎず、ルールを守って安全に気をつけて運転していれば、受かるものです。
みきわめに一発で受かるためには、日々の教習をおろそかにせず、学科で習った交通法規を意識して、毎回の技能教習でしっかりと身につけていくようにしましょう。
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