国際免許証とは？外国人が日本で運転する場合の取り方と有効期限

日本に旅行や仕事で訪れる外国人にとって、便利な移動手段が車です。

車があれば移動の幅が広がり、仕事も多くの場所に行けるようになります。

外国の免許証でそのまま運転できれば便利ですが、外国人が日本で車を運転するには国際免許証が必要です。

旅行や仕事などちょっとした期間だけ運転するために、日本の免許を取得するのは大変ですが、国際免許証があれば自国の免許証でも運転することが可能です。

今回は、外国の方が日本で運転する場合に必要になる国際免許について紹介します。

注意点も一緒に説明しますので、参考にしてください。

国際免許とは？

国際免許とは、自分の国以外の国（外国）で運転するために必要になるものです。

日本で運転する際は、自国の運転免許証と国際免許証、パスポートが必要になります。

日本はジュネーブ条約を締結しているので、国際免許証はジュネーブ条約を締結した国で発行された物しか効果がありません。

以下はジュネーブ条約締結国の一覧です。

（注記1）グアテマラはジュネーブ様式の国際運転免許証の発給事実が確認できていないため、都度連絡が必要です。

ウィーン条約を締結している国の国際免許は日本では使えないので注意しましょう。

ただしヨーロッパ諸国のうち、ドイツ・スイスはウィーン条約のみの締結国ですが、日本との取り決めによって運転免許証が有効にされています。

自国の運転免許証を失効してしまうと国際運転免許証も失効してしまうので、自国の運転免許証の期限をうっかり失効しないように気を付けましょう。

国際免許証の更新制度は無く、自国に一度帰国して新たに申請手続きをする必要があります。

【国別例あり】外国人が日本で運転する場合の国際免許の取り方

国際免許の取り方は国によって異なります。

海外の方が日本で国際免許証を発行することはできないので、必ず自国で行ってください。

また、新しく申請し直す際は、古い国際免許証が必要になるので、捨てずに取っておきましょう。

もしも既に処分してしまっている場合は窓口に申し出てください。

主な国（アメリカ、イギリス、韓国）の国際免許の取り方は以下の通りです。

【1】アメリカ合衆国

the American Automobile Association (AAA) もしくは、the American Automoile Touring Alliance（AATA）という機関で発行することが可能です。

手続きは以下の書類を用意してAAAの機関に持っていくことで完了になります。

• 申請用紙
• パスポート写真２枚
• アメリカの運転免許証
• 申請代$20

近くにAAAのオフィスが無い方は郵送でも申請が可能です。

郵送の場合は次の書類を送付します。

• 申請用紙
• パスポート写真２枚
• アメリカ運転免許証の両面のコピー
• 申請代$20
• 返送用代金

郵送の場合、その日のうちに国際免許証を出してもらうのは不可能なので、必ず日程に余裕を持っておきましょう。

日本の機関で国際免許証を発行してもらうことは不可能ですが、AAAを通して手続きを行うと日本にいながら国際免許証を取得することができます。

しかし、手元に免許証が届くまでに4～6週間かかるので、やはり出国する前に取得しておいた方が安心です。

【2】イギリス

国際免許証(International Driving Permit(IDP))を取り扱っている郵便局であれば、どの郵便局でも手続きが可能です。

申請に必要な持ち物は以下の通りです。

• イギリスの運転免許証(UK Full photo-card Driving License)
• パスポートサイズの写真1枚
• 古いタイプの紙面印紙の免許証を持っている場合は、その他身分を証明できるID(パスポートなど)
• 申請費用 £5.50

混んでいなければ10～15分程度で手続きが完了します。

即日発行してもらうことが可能ですが、運悪く「国際免許証の用紙が切れていた」などのトラブルが発生することもあるので、時間の余裕を持っていきましょう。

もしくは違う郵便局に行くようにしましょう。

【3】韓国

韓国では全国の運転免許試験場もしくは警察署で国際免許証を発行してもらえます。

申請に必要な物は以下の通りです。

• パスポート
• 韓国の運転免許証
• 外国人登録証
• パスポート写真
• 8,500ウォン

また、記入する項目は以下です。

• 氏名(パスポートと外国人証明証と同じローマ字）
• 外国人登録証の番号
• 韓国の運転免許証の番号
• 住所
• 電話番号・携帯番号
• 署名

提出するパスポート写真は必ず6ヶ月以内に撮影した物を提出してください。

撮影から6ヶ月を過ぎたものを提出すると交通法違反となるので、必ず守りましょう。

必要書類を提出後約10分ほどで国際免許証が発行されます。

外国で取得した国際免許の有効期限（日本国内で運転する場合）

外国で手に入れた国際免許証の有効期限は1年間です。

更新制度はないので、有効期限切れとなった場合は再び自分の国に戻って申請し直す必要があります。

申請し直す際、有効期限が切れた免許が必要になるので、破棄せず大切に保存しておきましょう。

既に処分してしまった場合は、窓口で説明しましょう。

また、自国の免許証の期限が切れてしまうと国際免許証も失効してしまうので、注意が必要です。

1年以上日本で運転する予定の方は、日本の免許証に切り替えるか、日本の免許証を取得する必要があります。

外国で取得した国際免許を使って日本国内を運転するためには条件がある

海外で取得した国際免許証を使って日本を運転するには条件があります。

条件とは、「3ヶ月ルール」と呼ばれるものです。

住民基本台帳に記録されている方（日本人や中長期在留の外国人など）が海外に出国し、3ヶ月より短い滞在中に国際免許証を取得した場合、日本での運転は認められません。

日本在住の外国人であっても、3ヶ月未満の一時帰国中に国際免許証を取得しても、日本国内で使用することはできません。

旅行で海外から日本に来る方の多くは、3ヶ月以上自国に滞在しているので問題になることはそれほどありません。

しかし、日本に中長期滞在しているという方は、自国の免許と国際免許証だけで運転したい場合に、この3ヶ月ルールが適用されるので注意しましょう。

3か月未満の外国滞在中に国際免許を取得した場合

3ヶ月より短い期間中海外に滞在している時に国際免許証を取得した場合、日本での利用は認められません。

例えば、日本に住んでいて、1月1日に自国に一旦帰省したとします。

2月1日に国際免許証を取得して、3月1日にまた日本に来た場合、3ヶ月より短い期間の滞在中に国際免許証を取得したことになるので、日本で使うことはできません。

日本国籍の方3ヶ月ルールは適用されるので、海外に渡って3ヶ月より短い期間の滞在のうちに国際免許証を取得しても、日本では運転できません。

3か月以上の外国滞在中に国際免許を取得した場合

3ヶ月以上、外国に滞在していて国際免許を取得した場合は、日本で運転できます。

例えば、長く日本に滞在していて、1月1日に帰国、2月1日に国際免許を取得、4月1日にまた日本に戻ってきたとします。

この場合は3ヶ月以上の外国滞在中に国際免許を取得しているので、日本で運転することが可能です。

国際免許を取るのは意外と簡単！

国際免許と日本で運転する際の注意点についてご紹介してきました。

取り方は各国によって異なりますが、ジュネーブ条約を締結している国なら簡単な手続きで取得できることがほとんどです。

免許取得した時のような勉強やテストが必要ないので、日本で運転してみたいという方は是非取得してみましょう。

しかし、日本には国際免許の3ヶ月ルールが存在します。

3ヶ月未満の外国滞在中に国際免許を取得しても、日本では運転できないので、長中期在留者や日本国籍の外国人は十分気を付けましょう。

また、簡単に国際免許が取れるからと言っても、運転の際は必ず自国の免許証・国際免許証・パスポートを携帯すること、安全運転を心がけることが義務づけられます。

簡単に国際免許が取得できるから運転も簡単だと思わず、気を引き締めて運転してください。

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