一発免許の難易度は実際どうなの?おすすめできる人とそうでない人
- 2023.02.24
- 運転免許豆知識
一般的に免許を取得するには、自動車教習所に行く選択をする方が多いと思いますが、実はこれは義務ではありません。
「一発免許」と呼ばれる試験を受けることで教習所に行かずとも免許は取得できるのです。
しかし、かなり難易度が高く、合格率も5%ほどと呼ばれています。
今回は「一発免許」は実際はどうなのか、おすすめできる人とできない人の特徴を解説していきます。
一発免許とは?
「一発免許」とは、自動車教習所に通わずに、直接運転免許センターへ行って学科と実技試験を受験することです。
公認自動車教習所に通って免許を目指すのが一般的ですが、非公認自動車学校に通って練習後一発免許を目指す方もいらっしゃいます。
公認自動車教習所に通った場合、実技試験は免除されますが、「一発免許」の場合は技能試験を受けなくてはいけません。
技能試験を受けなくてはいけないため難易度が高く、合格率は5%程度と言われています。
しかし、これには免許取消で再取得を目指す方も含まれているので、新規で取得できる人の割合はもっと低くなります。
一発免許の受け方
一発免許は、以下の手順で受けることができます。
STEP1:受付
運転免許センターに行き、窓口で「運転免許申請書」「質問票」を貰います。
書類の記入をして、受付に提出し手続きが出来たら手数料を納付します。
手数料は以下の通りです。
一発試験仮免許 | ・受験料(2,850円) ・試験車使用料(1,550円) ・仮免許交付料(1,100円) |
一発試験本免許 | ・受験料(2,200円) ・試験車使用料(900円) ・仮免許交付料(2,050円) |
STEP2:適性検査
視力検査、色彩識別を行います。
視力検査の合格基準は以下の通りです。
- 視力が両眼で0.7以上、一眼でそれぞれ0.3以上あること
- 一眼の視力が0.3に満たない、若しくは一眼が見えない場合は、他眼の視力が0.7以上で、視野が左右150度以上であること
色彩識別は、赤・青・黄の信号の3色を識別できるかの確認です。
他に聴力・身体・学力の検査がありますが、一連のやり取りの中で問題が無ければ特別に検査をすることはありません。
STEP3:仮免許試験
適性検査に合格したら、次に仮免許学科試験を受けます。
学科試験は、○×問題が50問あります。
配点1問2点、100点満点中90点で合格のため、45問以上の正解が必要です。
市販の問題集で対策をやっておけば問題はありません。
次に技能試験を受けます。
試験管を助手席に乗せ、敷地内のコースを走ります。
採点は減点方式で、100点から始まって、終了時までに70点以上残っていれば合格です。
学科試験・技能試験ともに合格で仮免許が交付されます。
STEP4:特定教習
教習所で「高速教習」「危険予測講習」「応急救護教習」の3つの教習を受講します。
このとき受けずに、本免試験後に「取得時講習」を受けることで省略することもできます。
STEP5:路上教習
本免学科試験を受験しようとする日の3か月以内に、路上で1日2時間の運転練習を5日間行います。
路上教習をいつしたのかは、「路上練習申告書」に記入します。
このとき、普段自動車免許取得後3年以上の人または、2種免許を取得している人が、助手席に同乗していることが必要です。
また、車の前後に横が30cm以上、縦が17cm以上の「仮免許練習中」の標識をつける必要があります。
運転免許センターの売店で販売しているところもあるので、仮免許試験に合格したら買っておきましょう。
STEP6:本免試験
「路上練習申告書」を提出し、本免試験の申し込みをします。
本免学科試験は○×問題90問と、イラスト問題5問で、90点以上で合格になります。
技能試験は仮免と同じく減点方式、70点以上で合格です。
仮免試験や教習所の卒業試験よりもチェックが厳しく、かなり難易度が高くなります。
STEP7:取得時講習
特定教習を受けていない場合、ここで同じ講習を受ける必要があります。
STEP8:本免許の交付
最後に免許が交付されます。
安全意識を高く持ち、常に安全を心がけた良い運転を心がけましょう。
一発免許を受ける条件
一発免許には受験資格があります。
基本的には以下のような条件を満たしている必要がありますが、これは教習所を卒業して試験を受ける人と同じ条件です。
- 満18歳以上であること
- 視力が両眼で7以上かつ片眼が0.3以上。片眼が0.3以下の場合は、他眼が0.7以上で視野が左右150度以上あること
- 免許の取消・停止処分中ではない人
一発免許のメリット
一発免許で免許を取得するメリットは次の通りです。
メリット1:一度で合格できれば安く済む
自動車教習所に通った場合の費用相場は30~35万円です。
対して、一発合格した場合は3万円以下となっているため1/10程度に出費を抑えられることができます。
もし非公認自動車学校に通って運転を練習した場合でも、費用はグッと抑えることができるので可能な限り出費を抑えたい場合には適しています。
メリット2:最短日数で免許が取れる
公認自動車教習所に通った場合、合宿免許の最短でも14日は学校に通って免許取得を目指さなくてはなりません。
通学にした場合は学科26時間+技能34時間分の時間が必要になり、1ヵ月以上はかかることになるでしょう。
しかし、一発合格してしまえば、仮免許受験+路上教習5日間+本免試験+取得時講習の時間のみで済みます。
圧倒的に早く免許を取得することが可能です。
一発免許のデメリット
一方で、一発免許のデメリットは次の通りです。
デメリット1:運転技能を身に付ける機会が無い
一発免許の場合、自動車教習所に通った時のようにじっくりと時間をかけて勉強をすることが出来ません。
また、独学の場合は自分で学習するしかなく、運転技能を身に付ける機会が無いまま路上に出てしまうことになります。
もしも教習所に通って、わからないことを質問できていれば経験値や知識も格段に積みあがるはずなので、そうした経験を積めないのはデメリットと言えるでしょう。
デメリット2:難易度が高い
自動車教習所に通った場合、技能試験は免除されます。
その分卒業検定を合格する必要がありますが、そこはこれまで何度も練習してきたコースで実施されるので難易度は低いと言えるでしょう。
一方で、一発免許の場合は初めてのコースで実施されるので、卒業検定と比べると圧倒的に難しい条件と言えます。
また、試験管は警察官です。
一発試験の受験は平日のみ、2回目以降の技能試験は完全予約になるのが一般的で、繁忙期や年末年始は予約が取りづらくなります。
単純に試験を受けられる機会が少ないということで合格率が低くなっています。
この辺りは一発合格のデメリットと言えるでしょう。
一発免許がおすすめできる人
難易度が非常に高い一発免許ですが、おすすめできる人もいます。
次の人は一発免許をおすすめできます。
おすすめな人1:免許の再取得を目指す人
免許証は数年に一回の更新手続きが義務付けられています。
この期間に長期の病気療養をしていたり、海外に渡航していたりして、指定の期間に更新手続きが出来なかった場合、理由の申請をすれば失効から6か月以内ならそのまま更新できます。
また、6か月経ってしまっても3年以内なら、学科試験や技能試験が免除され、適性検査と講習の受講で再取得することが可能です。
ただし、この期間を過ぎてしまうと免許は取り消しされ、一からやり直しです。
持っている知識や技能が失われたわけではないので、また30万円もかけて教習所に通うのはもったいないと思います。
こうした方は一発免許を受けた方がお得で手っ取り早いと言えます。
おすすめな人2:とにかくお金と時間をかけたくない人
自動車教習所に通った場合の平均相場は30~40万円です。
通学で卒業を目指した場合には1ヵ月以上もかかってしまいます。
教習所に通わないと免許は取得できないわけではありませんから、とにかくお金をかけたくない、時間をかけたくない、という方は一発免許を受けると良いでしょう。
また、多少は勉強を受けたいという方は非公認の自動車教習所に通うと、安く運転の勉強をすることができます。
その分仮免許試験も本免許試験も免許センターで受けなくてはいけませんが、何もしないよりは合格率が上がるでしょう。
一発免許がおすすめできない人
一発免許はとても難易度が高いです。
特に次のような方にはおすすめできません。
おすすめではない人1:初めて免許を取得する人
初めて免許を取得する方は知識も技能もありません。
一発免許を受けたとして、絶対に受からないと思っていた方が良いでしょう。
自動車教習所では初めての人にもわかりやすく教習を行ってもらえるので、初心者の方は無難に教習所を利用することをおすすめします。
おすすめではない人2:運転技術に自信が無い人
私有地があって、自動車の運転練習を十分に出来ている場合は、一発免許でも合格できる可能性が高いですが、そうでない人や運転技術に自信のない方はおすすめできません。
例えば免許の再取得を目指す方で、ずっとペーパードライバーだった方などは、学科に関しての知識は覚えていても、技術が体に染みついていないので、いきなり技能試験を受けても合格できる可能性は低いです。
無理せずに教習所に通うことをおすすめします。
運転が初めての人は自動車教習所に通うのがおすすめ!
一発免許に関して、メリット・デメリット、おすすめできる人・できない人を解説していきました。
初めての免許という方は、無理をせずに教習所に通った方が合格率が高いです。
令和3年の運転免許試験合格率は77%(一発免許も含みます)です。
合格率が5%程度の一発試験よりも合格率が格段に高いことが分かります。
また、費用は掛かりますが、安全運転の技術を磨けることもあります。
時間が惜しければ合宿免許という手もありますので、これから免許を取得したいという方はぜひ自動車教習所を選びましょう。
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