本免学科試験の合格率や対策方法まとめ。受かるための学習のコツを紹介します。
- 2023.01.26
- 運転免許豆知識
免許取得の最後の関門となるのが「本免学科試験」です。
いくら対策をしていても、どれくらいの確率で受かるのか、自分の準備は足りているのか、不安になると思います。
そこで今回は、本免学科試験の合格率をご紹介、受かるための学習のコツ、対策方法まで解説していきます。
これから本免学科試験を受ける方は、ぜひ参考にしてみてください。
本免学科試験とは
本免試験とは、教習所を卒業したあとに運転免許センターで受ける試験のことです。
この試験に受かることで、晴れて免許を取得することができます。
逆を言えば、教習所を卒業してもこの試験に受からない限り、免許を取得することはできないということです。
本来は学科試験と技能試験を行う必要がありますが、指定自動車教習所を卒業した場合、技能試験は免除されます。
本免学科試験は卒業証明書の有効期限内に合格する必要があり、有効期限は1年と決まっています。
後に回さず、教習所を卒業したら早めに試験を受けるようにしましょう。
本免学科試験の持ち物
本免学科試験に必要な持ち物は以下の通りです。
- 本籍が記載されている住民票
- 健康保険証など本人確認書類
- 免許証に使用する証明写真
- 教習所の卒業証明書など各種証明書
- 手数料
- 運転免許申請書
- 外国籍の人は在留カードか、特別永住者証明書等
- 筆記用具
本免学科試験の合格基準は?
本免学科試験の合格基準は100点満点中90点以上です。
テスト形式は文章形式で、正解か不正解なのかを〇×で判断する形式が90問、イラスト形式の問題が5問あります。
試験時間は50分です。
問題は都道府県ごとに作成されており、その地域の特色が反映されています。
例えば、雪が多く降る都道府県であれば、雪上や凍結路面の走行に関する問題が多くなる、などです。
本免学科試験の合格率は?
警視庁が2022年4月19日に発表した「運転免許統計(※1)」によれば、令和3年の運転免許試験合格率は77.1%でした。
過去10年以内で最も合格率が高いのは令和2年の77.7%、最も低いのは平成24年の72.1%となっています。
合格率は年々上昇しており、令和元年に一度下がったものの、右肩上がりです。
受験者のうち約7割が合格していることになります。
※1:警察庁Webサイト「運転免許統計」 |
仮免学科試験の合格率
参考までに、仮免許学科試験は、一段階で習った学科教習の範囲から、○✕形式の問題が50問出題されます。
配点は各2点で、100点満点中90点以上が合格となります。
警視庁の「運転免許統計(※1)」によれば、令和3年の仮免許の合格率は79.8%です。
過去10年以内で最も合格率が高いのは令和2年の80.5%、最も低いのは平成24年の76.4%です。
いずれも本免試験よりも合格率が高くなっています。
しかし、本免試験の方が4~8%合格率が低くなっているので、仮免許と同じ対策では合格しにくいということが分かります。
また、仮免許学科試験は不合格になっても、再受験費用を支払うことで何度も再チャレンジが可能です。
仮免とは
仮免許とは、一段階の学科・技能を修了した後に試験実施し、合格すると交付されるものです。
仮免許を取得する条件付きで路上を運転することができるので、路上教習が始まるのです。
条件とは次の3点です。
- 有資格者が同乗し、指導を受けながら運転すること
- 仮運転免許証を携帯すること
- 仮免許練習標識を車に付けること
この条件における有資格者とは次のような人を指します。
- 指定自動車教習所の教習指導員
- その自動車を運転できる第一種免許を3年以上受けている人
- その自動車を運転できる第二種免許を受けている人
仮免許の人が練習以外の目的で運転した場合は「無免許運転」となります。
また、有資格者を同乗せずに1人で運転した場合は法律違反だけでなく大変危険な行為ですので絶対にやめましょう。
もし本免学科試験に落ちたらどうなる?
万が一、本免学科試験に落ちてしまったら、と考えてしまう方も多いと思いますが、結論からいえば、教習所卒業から1年以内であれば、何度でも挑戦できるので、大丈夫です。
不合格後、次に受けられるのは?
本免学科試験は再試験が可能ですが、同日に受けることはできません。
もし午前中の部で不合格になったとしても、午後の部は受験することが出来ず、翌日以降の試験日にまた来なくてはなりません。
試験日は基本的に平日なので、予定を空けて再試験に挑みましょう。
また、卒業証明書の有効期限は1年です。
不合格になってから1年ではなく、卒業してから1年なので、間違わないようにしましょう。
再試験を受けるための費用は?
本免試験を再受験する費用は都道府県によって異なります。
例として、東京都の試験初回にかかる費用は、試験手数料1,750円+免許交付手数料2,050円で計3,800円です。
2回目(再試験)からは試験手数料の1,750円のみかかります。
不合格になると住民票は返却されるため、再取得は不要です
本免学科試験の対策方法
本免学科試験に向けてやみくもに勉強するものも良いですが、要点を抑えて勉強するともっと効率的に合格率を上げることができます。
対策方法の要点を解説していきます。
対策1:ひっかけ問題に注意する
突然ですが、次の問題は〇でしょうか、×でしょうか?
登坂車線のある高速自動車国道では、大型貨物自動車は必ず登坂車線を通行しなければならない。 |
正解は×です。
登坂車線は速度の遅い車が運行する車線ですので、必ず登坂車線を通行する必要はありません。
この「必ず~しなければならない」というワードや「絶対」「いかなる場合も」というワードは要注意です。
答えは圧倒的に×が多いのですが、これらは引っかけ問題であることが多いです。
他には徐行しなくても良い場面であるにも関わらず、徐行したほうがなんとなく安全という理由で正誤を間違うことがあります。
「必ず」「絶対」「いかなる場合も」といったワードが出てきたら、落ち着いて全文読み取るようにしましょう。
対策2:教習所が用意した問題を繰り返し解く
本屋さんに行けば、本免学科試験の参考書が売っています。
それを買って勉強するべきかと問われれば、教習所から問題集を受け取っていればそれだけで十分である、という答えになります。
なぜなら、教習所の問題集は実際に受験した人から聞き取りを行って作成しているからです。
本免学科試験の問題は都道府県によって異なります。
全国の問題をまとめている参考書よりも、地元の教習所が作成している問題集の方が、傾向を把握していて的確なのです。
ですから、参考書を買うよりも、教習所からもらった問題集を何度も繰り返し解くことをおすすめします。
ただし、合宿免許で地方に行った方は、地方の問題傾向と地元の問題傾向が異なるので、参考書を買うのがおすすめです。
対策3:復習は2~3日経ってから行う
間違えた問題を繰り返し解くことは大切です。
しかし、すぐに復習するのはあまりおすすめしません。
2~3日経って忘れたころに解き直す方が記憶に定着しやすく、再び間違えた時に自分が理解できていないと自覚できます。
時間をかけて問題を理解していきましょう。
対策4:隙間時間を利用する
教習所によっては「ムサシ」や「満点様」と言った練習問題をスマホやパソコンから行うことができます。
この問題集をたくさん活用しましょう。
例えば、バスや電車を待っている時間、友達を待っている時間、テレビのCM時間など、とにかく隙間時間を無駄にしないようにしましょう。
こんな細切れの時間に勉強して意味があるのか、と思う方もいらっしゃるかと思いますが、とにかく見慣れない問題に慣れることが大事なのです。
何度も繰り返すこと、これこそが合格への近道です。
とにかく問題に慣れることが大切!何度も繰り返し解こう
本免学科試験の合格率と、受かるための対策方法を解説してきました。
仮免試験や本免学科試験など、免許を取るうえでの問題は、普段は見慣れないものばかりだと思います。
きちんと対策をしていないとまんまと罠に引っ掛かってしまうので、事前にしっかり問題集を繰り返して、目と頭を慣らしておきましょう。
また、万が一不合格になってしまっても落ち込む必要はありません。
合格率は約7割ですが、言い換えれば約3割の人は不合格になっています。
本学科試験は100点満点中90点以上というハードルの高い試験です。
しかし、猶予は1年あるので諦めずに勉強を続けましょう。
また、免許のための勉強であると同時に、その先の安全運転のための勉強であることも忘れずに自覚しましょう。
※1:警察庁Webサイト「運転免許統計」 |
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