事故注意!夜間運転時の危険と安全運転するためのコツ
- 2023.08.25
- カーライフ全般
運転していて誰もが起こしうる可能性がある交通事故。
特に夜間は見通しが悪くなるので、事故が発生しやすい要因が揃っています。
夜間運転する場合にはどういった点に注意すれば良いのでしょうか。
この記事では、夜間運転時に起こりえる危険についてと、安全運転するためのコツを解説していきます。
夜間運転する機会が多い人も、そうでない人も参考にしてください。
夜間は事故が起こりやすい?
令和5年版交通安全白書「令和4年中の道路交通事故の状況」によれば、交通事故の死者数と重傷者数において、原付乗車中、自動車乗車中、自転車乗用中、自動二輪車乗車中については昼間の割合が6割以上と高いのに対し、歩行者については夜間の事故における死者は全体の64.1%と高い割合になっているのがわかります。
車を運転している側は昼間の方が事故に遭いやすいということですが、歩行者側は夜間に死亡事故が増えているということです。
夜間は暗いので見通しが悪くなり、昼間ならすぐ気付くことでも発見が遅れてしまいます。
歩行者を見つけにくくなってしまい、スピードを落とさないまま接触してしまうため死亡事故が増えているのです。
車を運転している側としては、歩行者を見落とさないように十分注意して運転したいものです。
夜間運転時に起こりえる危険とは
夜間の運転時に起こりえる危険を4つ解説します。
- 視界不良で危険の発見が遅れる
- 想像以上にスピードが出やすい
- 注意力が落ちる
- 蒸発現象(グレア現象)が起きる
1.視界不良で危険の発見が遅れる
夜間は昼間に比べて暗いので、視界が悪く、危険の発見が遅れてしまいます。
例えば道路を横断中の歩行者の発見が遅れてしまうなどです。
昼間なら太陽の光が当たっているため、遠くまで見通すことができますが、夜間は車のヘッドライトと街灯の明かりを頼りに進むしかありません。
田舎道で街灯が少なくなると、車のヘッドライトのみが頼りになることもあります。
前方の歩行者に気付くことが出来ないだけでなく、右折時の歩行者に気付かないことや、左折時に歩行者に気付かず巻き込んでしまう、ということもあります。
夜間は周りの情報を得ることがほとんどできないことを覚えておきましょう。
また、事故が起きるのは夕暮れ時が多い傾向にあります。
「まだライトを点けなくてもいいだろう」という気持ちからライトを点けず、歩行者の発見が遅れてしまうのです。
夕方は早めにヘッドライトをつけるようにしましょう。
2.想像以上にスピードが出やすい
夜間はスピードが出やすくなります。
なぜなら周囲が暗く、流れてくる景色も見えにくくなるので、ゆっくり走っているように感じるのです。
また、交通量も少なくなることから走りやすく、ついついスピードが出てしまいます。
スピードが出ていると何かあった時に対応が遅れてしまいます。
例えば時速40㎞で運転しているときにブレーキを踏んでから止まるまでの距離は22mですが、時速80㎞の場合は止まるまで76mもかかってしまうのです。
スピードが出ていると歩行者を見つけて急ブレーキを踏んでも間に合いません。
自分が想像していうるよりも夜間はスピードが出がちであることを理解しましょう。
3.注意力が落ちる
夜に運転をする方は、仕事を終えて家に帰る途中の方が多いのではないでしょうか。
夜間の運転は昼間の疲れがたまっていることもあり、注意力が落ちがちです。
夜遅くになればなるほど居眠り運転に陥りやすくもあります。
センターラインからはみ出して正面衝突したり、ノーブレーキで前方車両にぶつかったりして大変危険です。
注意力が落ちてきたと感じたり、眠気を感じたりしたら、無理せずコンビニやパーキングエリアなどで休憩するようにしましょう。
4.蒸発現象(グレア現象)が起きる
蒸発現象(グレア現象)とは、横断している歩行者や自転車の姿が突然ドライバーから見えなくなってしまう現象の事です。
走行車と対向車のヘッドライトが交錯することで、真ん中にいる人や物が見えなくなってしまうのです。
前照灯の光が強まることでドライバーの目がまぶしさを感じ、光が当たっている部分にあるものが見えにくくなることが原因です。
明るい色の服や反射材を身につけていても蒸発現象は起こるので、どんなに対策をしていても起こりうる危険になります。
特に雨の日は路面が乱反射することで、歩行者の全身に蒸発現象が起こるのでより危険です。
対向車が来たら、目には見えなくても歩行者がいるかもしれないと意識して速度を落としましょう。
夜間に安全運転するための5つのコツ
ここからは夜間に安全運転するためのコツを解説していきます。
- スピードメーターを意識する
- ライトの点灯は早めにする
- ロービーム、ハイビームを使い分ける
- 車間距離を十分取る
- 怪しい動きの自転車・歩行者に注意する
コツ1:スピードメーターを意識する
夜間はスピードが出がちです。
スピードを落とすことはもちろん大切ですが、周囲から受けるスピード感では思ったよりも速度が下がらないことがあります。
スピードメーターを意識して、客観的に速度が下がっていることを確認しましょう。
特に雨の日など視界が悪い時にはゆっくりと走行するのがオススメです。
コツ2:ライトの点灯は早めにする
事故が起こりやすいのは夕方です。
まだライトを点けなくても大丈夫、という気持ちからライトを点けず、歩行者の発見が遅れることがあります。
ライトはなるべく早くつけるようにしましょう。
コツ3:ロービーム、ハイビームを使い分ける
夜は暗いので、歩行者や自転車を発見するのが遅れてしまいます。
そうならないためにもライトをつけて遠くまで見通しをよくすることが大切です。
ヘッドライトのロービームは照射距離が40m程度になります。
時速60㎞で走行した場合のブレーキから停止するまでの距離は44mなので、ぎりぎり間に合わない計算になります。
一方でハイビーム照射距離は100mあるので遠くまで見通すことができ、歩行者の発見も早くできます。
しかし、ハイビームは対向車に迷惑になるのでなるべく使わないようにとしている方もいらっしゃるからと思いますが、使い分けをできるようにすると安心です。
市街地を除き、普段はハイビームで、対向車とすれ違うときや、他の車の直後を通行している時はロービームにしましょう。
実は2017年の法改正により、ハイビームは以下のように定められました。
交通の方法に関する教則 (一部抜粋)
○ 第6章 危険な場所などでの運転
・前照灯は、交通量の多い市街地などを通行しているときを除き、上向きにして、歩行者などを少しでも早く発見するようにしましょう。ただし、対向車と行き違うときや、ほかの車の直後を通行しているときは、前照灯を減光するか、下向きに切り替えなければなりません。
・交通量の多い市街地などでは、前照灯を下向きに切り替えて運転しましょう。また、対向車のライトがまぶしいときは、視点をやや左前方に移して、目がくらまないようにしましょう。
交通量が多い市街地を除く対向車や先行車がいない道路ではハイビームを使い、見通しがいい状態で走行しましょう。
コツ4:車間距離を十分取る
夜間は前方が見にくいため、先行車の急ブレーキに反応できないことがあります。
自分では大丈夫だろうと思っても、暗いので車間距離も十分に取れていないこともあります。
昼間よりも車間距離を長く取ることで事故のリスクを減らすことが可能です。
コツ5:怪しい動きの自転車・歩行者に注意する
夜はお酒を飲んで帰っている人もいます。
酔って車道に出てきてしまう場合もあるので、なんとなく怪しいと感じた動きをする自転車や歩行者には注意して運転しましょう。
もしもに備えて夜間は十分注意して運転しよう
夜間運転時の危険と、安全に運転するコツを解説してきました。
夜は昼間と違って見通しが効きません。
運転の経験が長いからと過信せず、夜間は十分に注意して運転しましょう。
特に運転者にとって蒸発現象は防ぐことができない現象です。
こういうことが起こるのだ、と認識して、速度を落とすなど対策をしっかりととりましょう。
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