【初心者必見】自動車保険の選び方のポイントとチェックリスト

【初心者必見】自動車保険の選び方のポイントとチェックリスト

自動車の保険には、加入義務のある自賠責保険と任意加入の自動車保険があります。

自賠責保険は、対人事故の場合のみ相手方に保険金が支払われますが、自賠責保険では支払いきれない補償をカバーするために自動車保険に加入します。

今回は、自動車保険の選び方のポイントやそのチェックリストについて詳しく解説します。

自動車保険の選び方の4つのポイント

自賠責保険には、事故の種類によって次のような補償の限度額があります。

事故の種類 補償の限度額
死亡 3,000万円
後遺障害 4,000万円
障害 120万円

自賠責保険ではカバーされない対人事故の補償、対物事故の補償、自分自身への補償、自分の自動車への補償のために自動車保険に加入します。

自動車保険の補償内容は、特に初心者にとっては難しいと思われますが、以下で紹介する4つのポイントに注意して選ぶようにしましょう。

ポイント1:補償内容や補償金額は自分に合ったものを選ぶ

自分に合った自動車保険の補償内容や補償金額を選ぶポイントは、次の通りです。

自動車保険は7つの種類を組み合わせるのが基本

自動車保険の構成は次のようになっており、【1】~【7】までの7種類の保険を組み合わせることが基本となります。

賠償責任保険(相手に対する補償) 【1】対人賠償保険
【2】対物補償保険
傷害補償保険
(自分自身や同乗者に対する補償)
【3】人身傷害補償保険
【4】搭乗者傷害保険
【5】自損事故保険
【6】無保険車傷害保険
【7】車両保険(自動車に対する補償)

対人・対物賠償保険は無制限にするのが一般的

「対人賠償保険」と「対物賠償保険」は、自動車事故を起こした際の相手に対する補償が目的の保険です。

「対人賠償保険」は、自動車事故によって他人を死傷させて損害賠償責任を負うことになった場合に、自賠責保険の限度額を超える賠償金が保険金として支払われます。

また、「対物補償保険」は、自動車事故によって他人の物に損害を与えて損害賠償責任を負うことになった場合に保険金が支払われます。

自動車事故は、いつ、どこで起こるか分かりませんし、相手がどのような人かもわかりませんので、「対人賠償保険」も「対物補償保険」も最悪のケースを想定して無制限にするのが一般的です。

対人賠償については、相手の職業や年収、性別、年齢などによっては、損害賠償額が非常に高額になることもあり得ます。

また、対物賠償は、事故で破損させてしまった物自体の損害賠償だけではなく、店舗などの商業施設に損害を与えた場合の休業損失などもふくまれるため、損害賠償額が非常に高額になる場合があります。

対人・対物賠償保険以外の補償金額は?

「人身傷害補償保険」「搭乗者傷害保険」「自損事故保険」「無保険車傷害保険」は、自分自身や搭乗者に対する補償を目的とする保険です。

「人身傷害補償保険」は、自動車事故で自分や同乗者が死傷した場合の補償をする保険で、過失割合に関係なく実際に生じた損害を補償します。

人身傷害補償保険の補償金額は、3000万円または5000万円に設定するのが一般的です。

「搭乗者傷害保険」は、搭乗者(運転者や同乗者)が自動車事故によって死傷した場合に支払われる保険で、「無し」「500万円」「1,000万円」から補償金額を選択します。

「自損事故保険」は、単独事故で運転者や同乗者が死傷してしまった場合に備える保険で、死亡保険金が1名につき1,500万円、後遺障害保険金が1名につき50万円~2,000万円となっています。

「無保険車傷害保険」は、自動車事故の相手が自動車保険に入っていない場合などに、上限2億円(被保険者1名につき)または無制限の保険金が支払われます。

最近の自動車保険の加入率は約70%で、残りの30%は自動車保険未加入ということになりますので、加入しておく必要性は高いと考えられます。

「車両保険」は、自分の車に対する保険で、地震以外の自然災害などにも保険金が支払われますが、補償金額に応じて保険料が高くなりますので、新車や高級車などの場合以外は加入しないという選択もあります。

ポイント2:対面型または通販型で選ぶ

自動車保険の加入方法には「対面型」と「通販型」の2つがありますので、それぞれの特徴やメリット、デメリットを良く知ったうえで選ぶことが必要です。

対面型と通販型の特徴
「対面型」と「通販型」には、それぞれ次の表のような特徴があります。

対面型 通販型
加入方法 担当者と対面で加入する 電話やインターネットで加入する
保険料 高い 安い
補償内容の決定方法 担当者と相談しながら決める 自分で調べて決める
事故現場へのかけつけ ロードサービスは標準的 ロードサービスが充実している
事故後のやりとり ロードサービスは標準的 ロードサービスが充実している

対面型と通販型のメリット・デメリット

「通販型」と「対面型」の主なメリット・デメリットは、下表のとおりです。

メリット デメリット
対面型
  • 担当者と相談しながら補償内容を決められる
  • 自動車の購入時に同時に手続きを行うことができる
  • 人件費などがかかるため保険料が高い
  • 担当者のレベルによって受けられるアドバイスに差がある
通販型
  • 人件費がかからないため保険料が安い
  • 自分の都合がいいときに電話やインターネット経由で手続きをすることができる
  • 補償内容を自分で調べて決める必要がある

対面型と通販型はどちらを選ぶべき?

基本的には、どちらであっても同様の自動車保険に加入することができますが、担当者に相談しながら補償内容や特約などを決めたいという方は、「対面型」を選びましょう。

逆に、自分で補償内容を調べて決めることができ、かつできるだけ保険料を安くしたい方は、「通販型」が良いでしょう。

ポイント3:特約や保険料の割引制度、その他サービスを選ぶ

代表的な特約には次の3つがありますが、自分の生活スタイルに合わせて必要な場合は選ぶという考え方で良いでしょう。

特約の種類 内容
弁護士費用補償特約 弁護士を通じて示談交渉などを行う場合の費用を補償する特約
個人賠償責任特約 日常生活で他人に怪我をさせたり他人の物に損害を与えた場合の賠償を補償する特約
ファミリーバイク特約 原付バイクを運転しているときの対人・対物事故や自分自身の怪我を補償する特約

代表的な割引制度には、次のようなものがあります。

 

割引の種類 内容
年齢限定割引 運転者の年齢を「30歳以上」「26歳以上」「21歳以上」などに限定する場合に受けられる割引
運転者限定割引 運転者を「本人限定」「本人・配偶者限定」「家族限定」などに限定する場合に受けられる割引
優良運転者割引 5年以上無事故無違反の優良運転者(ゴールド免許保持者)が受けられる割引

ポイント4:事故後の対応の充実度で選ぶ

近年の自動車保険では、事故後の対応に力を入れており、事故受付24時間対応、ロードアシスタンス、事故の相手との代理交渉などを受けることができるようになっています。

このような事故後の対応が充実している自動車保険を選ぶのも一つの考え方です。

契約する前に確認すべき自動車保険のチェックリスト

自動車保険を契約する前に確認しておきたいチェックリストを紹介します。

チェック項目1:対人・対物補償保険の補償金額は無制限になっているか

「対人補償保険」と「対物補償保険」は、最悪のケースを想定して「無制限」にしておきましょう。

チェック項目2:無保険者傷害保険の補償金額は無制限になっているか

世の中の車の約30%は無保険車と言われていますので、万一の場合を考えて「無保険者傷害保険」は「無制限」にしておきましょう。

チェック項目3:人身傷害補償保険の補償範囲は車外も含まれているか

「人身傷害補償保険」には、契約車に乗っているときだけ補償されるタイプと契約の車に乗っていないときにも補償されるタイプがあります。

歩行中や自転車に乗っているときなども補償されるタイプを選ぶようにしましょう。

最低限必要な補償はしっかりとカバーして契約することが重要!

この記事では、「自動車保険」の選び方のポイントについて解説し、契約前に確認したいチェックリストも紹介しました。

「対人賠償保険」「対物賠償保険」「無保険者傷害保険」は無制限にするという基本を押さえた上で、自分の運転頻度や車の状態、生活パターンなどに応じて必要な補償がカバーできる内容で契約することが重要です。

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